情報を200%活かす 池上彰のニュースの学校 (朝日新書)

池上彰さんの情報活用術に関する1冊です。

 

面白かった部分ではケインズ美人投票です。自分が美人だと思う人ではなく、他人が美人だと思う人に投票しなさい。この美人投票が株式市場、株取引だと記述がありましたが、非常に合点がいきました。経済学の基本書を読んだほうがいいとありましたが、本日、ジュンク堂藤沢書店に行った際に見た以下の本はなかなか難しかったです。かなり腰を据えてじっくりと対峙したほうがいい本ですね。

 

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編

 

 

 

 

 

残念なところですが、帯に新聞やネット、書籍、テレビの活用術が書いてあるように見えますが、正直に言うと全分野がふんだんに網羅されているわけではありません。

特にテレビはCNNをつけっぱなしと帯には書かれていますが(確かにその記述はありますが)、池上さんは他の著書でテレビは見るものではなく、出るものとおっしゃっており、あまりテレビはご覧になっていないようです。

本書には新聞の読み取り方が詳しく書かれています。これから新聞を取りたいと思っている方にはおすすめの一冊ですが、テレビやネットの情報活用術というと少し期待外れかもしれません。

池上さんは情報取得の場としては新聞を大いに活用されているようで、そこから興味がわいたものは本屋に行って書籍を読み込んで理解を深めている。博覧強記の彼の頭脳は新聞の読み込みが源泉となっていると思います。

タイトルはニュースの学校ですが、新聞の文字をつけたほうがいいかもしれません。

この本では情報活用術とありますが、いわゆるhowto本ではないように思えます。中ごろでは全国紙における原発事故の報道の仕方の分析や選挙の報道などを多角的に分析しています。これは池上さんの教えたがりな部分に由来しているかもしれません。

 

池上さんの情報収集テクニックをもっと詳しく知りたい方は次の本がおすすめだと思います。

 

 

 

個人的には池上彰さんは大好きなジャーナリストの一人ですが、何冊かを読むにつれ、新聞で興味関心を呼び起こし、書籍で理解を深めるスタンスが一貫していると感じました。